トランプ政権の閣僚ドリームチームは実現するのか?――その可能性についてまとめ
ドナルド・トランプ氏が第二次政権の閣僚人事を発表しているが、まだ決定したわけではない。このドリームチームは実現するのか、そのためにはどのようなプロセスが必要なのかをまとめてみる。
トランプ・ドリームチームは実現するのか
なんとバイデンが最後っ屁をかました。
トランプが大統領に就任する前に、ウクライナが米国の長距離ミサイルATACMSを使ってロシアを攻撃することを許可したのだ。
これに反発したのかロシアは、過去最大級の攻撃に出ている。ウクライナのエネルギー施設と軍事施設を標的にして120発以上のミサイルと90機のドローンを発射したという。これから厳しい冬を迎えるウクライナは停電が起こってる。
これは戦争を激化させるものだ。止めようとしているトランプに対する嫌がらせか。それとも第三次世界大戦を引き起こしたいのか。
さてトランプ氏は第二次政権の閣僚人事を次々と発表しており、あたかもそれが決定かのように報じられているがそうではない。以前書いたように人事は上院議会の承認を得なければならない。
新たに共和党上院リーダーに選ばれたジョン・チューンは反トランプ派であり、どう動くかはまだわからない。
もし上院が反対するなら、トランプは休会任命という方法を使うしかない。これは議会が休会中に任命してしまうという方法だ。過去にこの方法を使った大統領はいるのでズルではないが、しかしチューンはそれさえ阻止することが可能だ。
そこでトランプ・ドリームチームが実現する可能性はあるのか、以下にまとめてみる。
左翼が震え上がるドリームチーム
腐敗したワシントンDCを改革しようとするトランプ第二次政権は、左翼のアジェンダをストップするために就任前から次々と閣僚人事を発表している。
司法長官候補マット・ゲーツ、国防長官候補ビート・ヘグセス、国務長官候補マルコ・ルビオ、保健福祉長官候補ロバート・F・ケネディ・ジュニア、国家情報長官候補トゥルシ・ギャバードなど、これまで左翼のアジェンダを推し進めてきた人たち震え上がらせるものだ。
さらにトランプは連邦通信委員会(FCC)の会長にブレンダン・カー氏を指名した。
カー氏はもともとFCC委員であり2029年まで任期が残っているが、トランプは「私は彼を常任会長に指名することにした」と発表した。
FCCはネットやテレビなど通信分野の行政を行う組織で、テレビの放送免許にも関わっている。
トランプはカー氏のことを「言論の自由の戦士」と呼んでいる。
カー氏は11月15日にXで、Facebook、Google、Apple、マイクロソフトを名指しし、「検閲カルテルは解体されなければならない」と投稿した。
どうやらビッグテックも追い詰められるかもしれない。
トランプ「邪魔するな」
しかしまだ彼らは上院で承認されていない。
特にゲーツに関しては、スーザン・コリンズ(ミネソタ州選出)やリサ・マコウスキー(アリゾナ州選出)といった共和党議員がすでに反対する意思を見せている。
今回の上院選挙で共和党は53対47で多数議席を確保しているが、これだと4人が造反すれば承認されない。
そうなると、上で書いたようにトランプは休会任命をするしかない。しかし第一次政権の時にブロックされた過去がある。
トランプは上院リーダー選挙前の11月11日にSNSで以下のように警告した。
上院リーダーを狙う共和党上院議員は、休会任命に同意しなければならない。そうでなければ人々の承認を得ることができなくなるだろう。
承認に2年かそれ以上を要することもある。4年前にもこのようなことがあったが、二度と繰り返してはならない。我々は早急にポジションを埋める必要がある。
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/113460270802936865
上院の承認が必要な役職は約1200もあり、決まらないまま大統領の任期が終わってしまうこともあるという。
そのためトランプは急ぐ必要があり、だから休会任命を邪魔するなと言っている。
休会任命のルール
休会任命を使うには条件があって、少なくとも10日間は議会を休会しなければならない。これはオバマが同じ事をやったときの最高裁判例が示してる。
休会しないためには、上院議員の誰かしら1人が議場に座って「議会は開かれた」という体を取ればいいだけだという。つまり議員の誰かが国会議事堂に入って暇つぶしでもしていればいい。
一方で、上院・下院が3日以上休会する場合には、それぞれの議会の承認が必要だそう。つまり上院が10日以上休会する場合は、上下両院が合意しなければならない。
上下両院の合意が得られない場合、憲法は次のように規定している。
...大統領は、臨時の場合には、両院またはそのいずれかを召集することができる。また、両院の間で休会の時期について意見の相違がある場合には、適切と考える時期まで休会させることができる。
以上をまとめると、
上院→休会しない、だって休会任命を阻止したいんだもーん
下院→休会しろ
このように上下で意見が分かれた場合、トランプ大統領に休会させる権限が与えられるということだ。
下院は現時点で220議席を確保しているので過半数(218)を超えている。つまり理論的には可能だ。
下院議長はトランプ支持だが・・・
この方法について共和党のマイク・ジョンソン下院議長は、FOXニュースの番組でトランプ氏の休会任命に協力する姿勢を表明した。
私は、新大統領はチームを選ぶことができるべきだと考えている。 議論の余地はないはずだ。
しかし残念なことに、私たちは深い分裂状態にあり、上院はこのプロセスを引き延ばすかもしれない。もしそうなれば、この国に打撃を与えることになる。
彼の指名は、アメリカ・ファーストのアジェンダを実現するための一環である。 必要であれば、適切な時期に休会任命という選択肢を評価する。
ただし現実問題として、下院の共和党議員すべてが同調するとは限らない。下院にも反トランプはいる。
ジョンソン下院議長がうまく党内をまとめることができれば、トランプによる休会任命は可能になるのだが、はたしてどうなのか。
それができなければドリームチームの実現は厳しくなってくる。他に何か裏技があればいいのだが。
※ちなみにイーロン・マスクとビベック・ラマスワミが率いるとされる政府効率化省(DOGE)は正式な政府機関ではないため、2人とも正式な閣僚とはみなされず連邦職員でもない。つまり上院の承認は必要ない。
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