OpenAIの人工知能「ChatGPT」の内部告発者、自殺死体で発見される
人工知能「ChatGPT」を開発しているOpenAIの26歳の元研究者が遺体で見つかった。検死官事務所は自殺と断定し、警察は事件性はないと述べた。しかしこの研究者はChatGPTの開発元OpenAIの内部告発者だった。
ChatGPTの内部告発者、自殺遺体で発見
左派メディアのABCニュースが名誉毀損訴訟でトランプ氏に1500万ドル支払う事になった。反トランプ発言がわりとお高くついたようだ。
いま左派メディアはホントにヤバい。CNNは視聴者数でお料理チャンネルに負けた。かつてもてはやされた意識高い系メディアが料理チャンネルの後塵を拝した。ついでにMSNBCも半分になってる。
さて人工知能「ChatGPT」を開発しているOpenAIの26歳の元研究者が遺体で見つかった。自殺とみられてる。
それだけならありがちな話かもしれない。問題なのはこの男性が「内部告発者」だったことだ。
以前ブログで書いたようにボーイングの内部告発者も自殺遺体で見つかったし、別の内部告発者は謎の病気で死んだ。ボーイングは737MAXやスターライナーで大失態を犯したのに、のうのうと営業してる。
実はこの男性のOpenAIの内部告発は、今後のAI技術開発において影を落とす可能性があった。
これは情報発信者とAIとの対立の構図でもある。
犯罪の形跡はない
スチール・バラジ(26)は11月26日、サンフランシスコの自宅アパートで死亡しているのがサンフランシスコ警察によって確認された。
警察はその日の午後1時ごろ、彼の安否を確認してほしいとの通報を受け、ローワー・ヘイトのブキャナン・ストリートにある彼が住んでいたアパートに出動したという。
そこで彼は遺体で発見された。検死官事務所は死因を自殺と断定し、警察は現在のところ事件性はないと述べている。
バラジはOpenAIで人工知能の研究者として4年間務めていたという。しかし同社の方針に疑問が生じ、2024年8月に退社した。そして内部告発者になった。
スチール・バラジについて
インド系アメリカ人のスチール・バラジは、カリフォルニア大学バークレー校を卒業し、2021年にコンピューターサイエンスの学士号を取得したという。
いくつかのプログラミングコンテストで優勝し、その実力が評価されていた。OpenAIに入社する前は、Scale AI、Helia、Quoraなどの企業で働き、IT業界でキャリアを築いていた。
バラジは2020年にOpenAIに入社し、ChatGPTの開発と調整、GPT-4のようなトレーニングモデルなど、重要なプロジェクトに貢献したという。
彼はオンラインチャットボット「ChatGPT」を構築するために使用した、膨大な量のインターネットデータの収集と整理を手伝っていた。
しかし、2022年後半にChatGPTがリリースされた後、バラジはOpenAIが行っていることに疑問を持ち始めたという。
そして社会にメリットよりも害をもたらすと思われるテクノロジーに貢献したくなくないと思って退社し、その後ニューヨークタイムズに内部告発を行った。
ネット著作権侵害
バラジが告発したのは著作権侵害である。
ChatGPTのような人工知能AIは、ネット中にある膨大なあらゆる情報をクロールし、情報をスクレイピングして取り込んで学習させる。
当初バラジは、著作権のことなど気にしていなかったという。「当時はそういう考え方でした」と述べている。
しかしChatGPTがリリースされた後、著作権保護されたデータの使用は法律に違反し、むしろ損害を与えていると思うに至ったようだ。
「AIシステムを訓練するために使用されるデジタルデータを作成した個人、企業、インターネットサービスの商業的可能性を破壊している。」
それよりも前、ニューヨークタイムズは2023年12月に、著作権侵害でOpenAIとマイクロソフトを提訴した。マイクロソフトはOpenAIに莫大な資金を提供し、同社の製品にAIを組み込んでいる共同体のようなものだ。
ニューヨークタイムズは著作権侵害でAI企業を訴えた最初の主要メディアとなり、同社の記事がAIの学習に使用されたと主張した。
「被告はNYタイムズのジャーナリズムへの巨額の投資にただ乗りしようとしている。」
バラジの内部告発は、この主張を後押しするものとなった。
近年は収益を追求
OpenAIは「安全で有益な人工知能を開発する」目的で、2015年12月に非営利団体として設立された。
設立当初サム・アルトマンは「利益は考えていない」と述べていた。
しかし近年は収益を追求するようになり、有料サービスやサブスクリプションを売りにしている。その学習元が著作権保護された情報だとすれば、法的・倫理的に問題がある。
OpenAIは大手メディア企業のニューズ・コーポレーションと契約し、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨークポスト、サンデータイムスの記事を利用できるようにした。
一方、すでに書いたニューヨークタイムズのほか、トロント・スター、CBC、カナディアンプレスなどのカナダメディアはOpenAIを著作権侵害で訴えている。
また世界中で膨大な個人データを違法に収集し、使用し続けているとして2023年6月に集団訴訟が起こされた。
この集団訴訟では、OpenAIが、名前、連絡先、電子メールアドレス、支払い情報、SNS情報、チャットログデータ、使用データ、分析、クッキーなどを盗んだと主張している。
公正使用か否か
OpenAIやマイクロソフト、その他のAI企業は、人工知能システムを訓練するためにインターネットデータを使用することは、「公正使用のガイドラインを満たしている」と主張している。
しかしバラジはそうは思っていないという。ChatGPTのようなシステムは、取り入れたデータそのままを利用するコピペだと言っている。
10月24日にバラジは、「ジェネレーティブAIは著作権で保護されたデータのコピーを作成している」とするブログ記事を投稿した。
それによると著作権法第107条で定義されている公正利用は、4つの条件を満たさなければならないが、ChatGPTはそれを満たしていないと主張している。
ちなみにこの記事はバラジが亡くなったことにより、消える可能性がある。
なぜなら自分の名前でドメインを取得しており、2025年10月17日に期限が切れるからだ。誰かが支援しない限り。
自殺なのか?
気になるのは、バラジがわざわざドメインを取得して個人サイトを開設し、この問題を詳しく説明していることである。なのに自殺?
また10月24日にXにも投稿しフォローアップしている。ちなみにバラジのアカウントの投稿はこの日だけだ。
https://x.com/suchirbalaji/status/1849192575758139733
11月18日にニューヨークタイムズは、OpenAIを訴えた訴訟で裁判所に書簡を提出している。その中で「関連性のある文書」を持つ人物としてバラジの名前を挙げた。
もしバラジの死が自殺だとすれば、内部告発者は甚大なプレッシャーに直面することを浮き彫りにしている。これはボーイングの内部告発者にも言えるのではないか。
日本でも告発者の保護が問題になっている。
OpenAIは声明の中で「我々は今日、この信じられないほど悲しいニュースを知り、打ちのめされています。この困難な時期にスチールの愛する人々に心を寄せています。」と哀悼の意を表した。
AIは業界を破綻させる可能性
ちなみに私はnoteでホロスコープのリーディングを有料記事にしているが、理由の1つはAIに学習させたくないためだ。過去のものは消せないが、これからのものはそうしようと思ってる。ほんのささやかな抵抗だ。なぜならAIで鑑定できるようになれば業界が破綻してしまう。
なので、これ見よがしに占術の技術に関する記事を書く人は、自らの首を絞めている可能性を考えた方がいいかもしれない。
ただ、noteの有料記事がAIをブロックしているかはわからない。一度サポートに聞いてみたが、答えてくれなかった。
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